令和5年度 高浜町立和田小学校 研究計画

1研究主題

   学び合う楽しさを味わえる授業づくり
     〜 考えたい ききたい 伝えたい 〜

2研究主題

(1) 自分の考えや思い、 疑問をわかりやすく 伝えることができる子
(2) 人の話や意見をよく聞き、 自分の考えと比べることができる子
(3) 自分の考えを確かなものにしたり、 見つめ直したりする ことができる子

3研究主題設定の理由

 本校では、学校教育目標「 ともに学び、心 豊かに、 たくましく生きる 子どもの育成」に基づき、「 学びを楽しみ、 ともに高め合う子ども 」の育成を目指している。
 昨年度は、「自分の考えを持ち、伝え合える 子どもの育成」という研究主題のもと、「自分の考えを持ち、 伝え合う」ことに重点を置き、児童同士の対話的な学びを実現させたいと授業改善に取り組んできた。また、自分の考えを持ち、伝え合うためのICT 機器の効果的な活用についても研究を進めてきた。昨年度の成果と課題を踏まえ、今年度は 、学び合いの土台となる 「きく力 ・伝える力」の向上をめざして研究を進 めていく。 昨年度までの取り組みを継続しながら、「自分の考えを持ち、伝え合う授業」を通して、児童の「わかる・できる学び」を具現化することを本校の学びづくりの重点目標として取り組んでいく。 そのために教師は 、児童の言葉をいかしながら授業を進めていくコーディネート力の向上を目指し、授業改善に取り組んでいく。

4研究内容

(1)きく力 ・ 伝える力の育成のためのカリキュラム・マネジメント
 (国語科「話すこと・聞くこと」での学びを 他教科につなげる )
(2)集団での学び合いを進める授業コーディネート
 
5和田小授業スタンダード

(1)「 話したくなるような 」「友達の考えを聞きたくなるような」導入や課題提示の工夫
  ①単元や学年の系統性を考える
 ・単元に入る前などに、学習に関連 する学習 内容を復習 したり、既習事項 を確認 したりする こと で、新しい単元の学習に向き合いやすくする。
  ②「話したくなるような」「友達の考えを聞きたくなるような」課題設定をする
 ・生活に密着していること、思考のズレ がうまれる問い、多様な考え方がある問いなど、児童 が考 えてみたい、友達の考えを聞いてみたいと感じる課題の内容や提示の工夫を行う 。

(2)「学び合い」となる場の設定
 ①自分の考えを持たせる 工夫をし、自信を持って発表できる環境をつくる
 ・ 提示された課題に対する疑問や考え、その根拠などを話す時間をつくる 。
 ・児童が自分自身の経験と結びつけたり、掲示物等で今 までの学習を思い出し、方法や結果を活用 して解決することはできないかできないか、見通しを持たせたりする。
 ②伝え合いをするための手立てを工夫する
 ・「話し方の例」や、「話し方名人・聞き方名人」を意識し、活用できるようにする。
 ・話し合いのねらいを明確にし 、「何を」「どのように」説明させたいか具体的なイ メージを持つ。
 ・ 課題や資料の中から必要な情報をまとめ、 様々な思考ツール( 図や式 、ことば 、絵など)を用いて、ノートやホワイトボード、ICT機器を使って説明 させる。
  ・わからないことや困っていることも積極的に伝え、共に課題を解決しようとする姿勢を大切にする。
 ③学びを深める教師のコーディネート力を高める
 ・児童のつぶやきを「みんなにも話して。」「どの言葉がよかった?」「別の言い方では?」などと拾い、全体につなげ、共通点や相違点など論点を整理しながら、深めていく 。 

(3)学びを 自覚するための 振り返りの工夫
  ◯ 振り返りの観点( 「わだとも」) を提示する
 


 ・学んだプロセスを振り返らせ、学びの成果を実感させる。
 ・ 自分の知識や経験、疑問や気づきなどを関連付けて整理し、次時の学習につなげていく。

 ★書き方の統一★



6研究体制










7研究方法

(1)校内全体研究会(月1~2回程度)
  
授業研究会や本校の課題に応じた理論研修などを行う。

(2)授業研究






【 授業研究会の 持ち方】
 事前研究会
 授業づくりについて、全体会 ・学年部会など、必要に応じて事前研究会を下記のような視点で行う。
 ・ 単元でつけたい資質・能力を明確にする。 学習内容の系統性やカリキュラム ・ マネジメントの視点から教科と教科を繋げたり、必要に応じて学習内容の再編成を行ったりして、教材研究を行う。
   ・ 大事にしたい授業の観点やつまずきが予想されるポイントをおさえ 、それについての手だてを準備することで、 児童の深い学びにつながるようにする。

 授 業






   事後研究会



(3) 学年部会による ミニ 授業 参観
 
〇互いの授業を参観して指導児童の学びを見取 ることで、学習内容のつながりを大切にした授業づくり につなげる とともに、 研究テーマを意識した取り組みを継続させる 。
 1学期   6 /19 ~ 6 /23
 2学期  10 / 2 ~10 / 6
 3学期   2 /13 ~ 2/ 16

(4)児童による異学年の 授業 参観交流
 
〇学習に向かう姿勢や対話の仕方など、児童同士の良い刺激となるようにする。
  ・学年に応じて児童に参観の視点を指導し、自分や学級の学ぶ姿勢の向上につながるようにする。
 ・ 参観させてもらった 学年の児童に、参観して学んだことや感想を伝える。

(5)実践の共有 ・評価・改善
 〇 児童の実態や課題を知り、また 、学年のつながりを意識しながら授業改善を行う。
 ・実践した内容や情報を交換し、省察を行う。
   ・ 振り返りシートやノート、教具、板書の内容など実践を報告し、それらを活用しながら各グルー プ、 全体で共有 し、「何ができて」「何がまだできていないのか」をはっきりさせ る。


8 研究推進を支える取り組み

(1) 基礎・基本の定着
 ①自主学習の定着
 
〇 自分に必要な学習は何かを見極め、 それについて主体的に学習する習慣をつけさせる。
 ・自主学習ノートを展示するなど、 意識向上を促す。
 ・ノーメディア週間を自主学習がんばり週間 として毎日取り組ませる。

 ➁ ドリルタイム(掃除後 10 分間)


〇 読み、書き、計算など基礎的な力の向上とICT 操作スキルの向上を目指す。
 ・※は、担任が児童の実態や学力検査で見られた課題から学習内容を決定する。
 ・ 火曜日は、条件作文(要点・意見など)や トーク 活動などに取り組む、また、3年生以上は個人端末を使い、キーボード入力の操作スキルを高める 。
  ・ 水曜日は、一人1台端末を使い、AI ドリルに取り組む。(2学期〜 )

 ③ 校内漢字計算テスト
 〇漢字の書き取りや計算技能の習熟を図り 、基礎的な学力の向上を目指すとともに 、達成感や成就感を味わわせ 、学習への意欲 と自信を持たせる 。
 ・ 児童にとっては自己評価の機会、教師にとっては普段の学習指導の成果を試す機会とする。
 ・ 2 週間前にテスト範囲等を知らせ、事前学習に取り組ませる。 個々の習熟度を把握し、個別指導等を積極的に 行う 機会とする
 ・児童に目標とする点数を設定させ、自主学習で目標に向かって取り組ませる。
 ・ 合格点は 9 0 点以上とし、満点賞を与える。 合格点に達しない児童については、補充的な指導を行った上で再テストを行い、既習事項の確かな定着を図る。

 漢字テスト
 ・ 毎学期末に実施する。
(新出漢字を中心に 50 問)
 第1回  7/12(水)
 第2回 11/29(水)
 第3回  2/28(水)


 計算テスト
 ・長期休み明け1週間後に実施する。
(計算、単位、時刻や時間、面積などを入れた 50 問 程度)
 第1回  9/8 (金)
 第2回 11/6 (火)


(2)学習の基盤となる生活習慣の確立(ノーメディア週間の実施)
 〇適切な睡眠時間を確保することで、安定した生活習慣を確立させ、学習への意欲を持たせる。
 ・まずは、宿題にきちんと取り組むことを重視する。(集中して、丁寧に、直しをしっかり)
 ・ノーメディアを意識し、時間の使い方を自分で決めて、読書や自主学習の時間に当てる。
  ・学期に1回1週間 、校内漢字テスト前に実施する。
 第1回  7/ 5(水)~ 7/11(火)
 第2回 11/22(水 )~11/28(火)
 第3回  2/21(水)~ 2/27(火)



(3)ICT機器の活用
 〇ICT機器・教具を活用し、多様な情報を収集する力、多様な手段で説明する力を育成する。
  ・ 1人調べや発表に必要なタブレット端末の操作スキルやアプリケーション活用スキルを身につ けさせる。

(4)読書活動の充実
 
〇多様な読書を通して、広い視野と深い知識の習得を目指すとともに、言語活動の土台となる語彙力、読解力、集中力の向上を図る。
  ・全校一斉に、 毎朝 10 分間の読書タイムを実施する。
 ・ 週末読書や ファミリー読書、 図書館支援員と連携した読書活動を行う 。
 ・本バックに本を常備し、すきま読書を充実させる。
 ・図書委員会や担任による図書の紹介や活用を通して、言葉の獲得だけでなく 、興味・関心の幅を 広げたり、より深い学びへつなげたりする。
(5)きく力 ・伝える力 を高める場の設定
 
〇 きく力 ・伝える力を育成することで、コミュニケーション能力を高め 、自分の思いを表現できるようにする。
 ・朝の会・帰りの会、下校時のスピーチ等、伝えることを整理して話すことを意識させる。
 ・児童集会や委員会報告の際、発表者が聞くポイントを示してから発表するようにする。
 ・ きき手は、示されたポイントを意識し、あいづちをうちながら聞き、質問や感想を交流できるよ うにする。
 ・学習発表会を「 きく力・伝える力の育成のためのカリキュラム・ マップ 」に組み込み、各教科の学習の成果を発揮する場とし、相手を意識しながら、学習内容に合った表現の仕方を工夫し、分かりやすく発表する ことを目的とする。